
初めて訪れる場所で、しかも外国の高校生と交流するという貴重な経験だったので、朝から胸が高鳴っていました。到着すると、明るい笑顔で迎えてくれる生徒や先生方の雰囲気に、緊張していた気持ちが少しずつ和らいでいきました。
最初の活動は、コーヒー作り体験でした。普段は機械で入れることが多いコーヒーですが、お湯の温度や注ぎ方を習いました。お湯を細く一定の速さで注ぐのは想像以上に難しく、最初は少し緊張しましたが、韓国の高校生が笑顔でアドバイスをくれたおかげで、だんだんとリズムをつかめました。完成したコーヒーは、香りが豊かでほんのり甘みも感じられ、自分で作ったという達成感もあってとても美味しく感じました。

次に挑戦したのはケーキ作りです。材料を計量し、生地を混ぜ、型に流し込む工程では、グループでの協力が必要不可欠でした。生地を混ぜるタイミングや焼き時間の調整など、細かい部分にも気を配る必要がありました。韓国の生徒たちと役割分担をしながら作業を進める中で、言葉が完全に通じなくても、ジェスチャーや笑顔で自然に意思疎通できることを実感しました。焼き上がったケーキは、見た目も香りもよく、みんなで試食すると自然と歓声が上がりました。
昼食の時間には、チキンやキンパが用意されていました。チキンは衣がカリッとしていて中はジューシー、甘辛いソースがしっかり絡んでいて、まさに韓国ならではの味わいでした。キンパは色とりどりの具材がぎっしりと詰まり、ひと口食べるごとに海苔の香りとごま油の風味が広がります。食卓を囲みながら、食文化の違いについて話し合ったり、好きな食べ物を紹介し合ったりするうちに、距離が一気に縮まりました。
他にレクリエーションの時間がありました。ゲームや簡単な体を使った活動を通じて、さらに打ち解けることができました。競争しながらも助け合い、勝っても負けても笑顔でハイタッチを交わすその瞬間は、国籍や言葉の壁を忘れるほど楽しいものでした。
一方で、少しだけ戸惑ったこともありました。
それはトイレの使い方の違いです。日本とは構造や使い方が異なる部分があり、最初は抵抗を感じました。しかし、これも文化の違いであり、その国の生活の一部だと考えると、新しい発見として受け入れることができました。普段当たり前だと思っていることが、場所や文化によって大きく異なるということを、改めて実感しました。
今回の体験を通じて、私は料理の技術や韓国の食文化だけでなく、人との関わり方についても多くのことを学びました。言葉が通じなくても、相手を思いやる気持ちや協力する姿勢があれば、心は通じ合えるということを強く感じました。また、文化の違いを受け入れることで、自分の世界が広がり、より柔軟な考え方ができるようになったと思います。
この一日は、私にとってかけがえのない思い出となりました。これからも今回の経験を忘れず、異なる文化や価値観を持つ人々と積極的に関わり、互いに学び合える関係を築いていきたいです。
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